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更新日:2025年11月9日
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目次
戦後、平和推進に取り組んできた団体
富士の語りべの会~二十世紀を生き抜いた証言者の群れ~
富士の語りべの会第十集
「富士の語りべの会十集」は、1989年(昭和63年)9月に、橋口傑氏が代表となり発足した「富士の語りべの会」が、20年にわたり聞き取った、180余人のアジア・太平洋全域における戦争体験をコンパクトに収録したもので、2008年(平成20年)に冊子として発行されました。
今日、この証言者はほとんどが他界し、実際に語ることができる人がいなくなっています。橋口氏は、十集の発行後も富士の語りべの会が終了するまでの記録をまとめており、その発行が待たれましたが、2025年に亡くなり、未完となりました。
核兵器廃絶平和富士市民の会
平和のための富士戦争展
「平和のための富士戦争展」は、富士市の核兵器廃絶平和都市宣言から3年後の1989(昭和63)年8月に初めて開催されました。当初は市役所の市民ギャラリーでの開催でしたが、1996年(平成8年)からはロゼシアター展示室に会場を移し、2025年で37回を数えました。
展示物は県下最大規模で、6日間で小中高生をはじめ、2000から3000人を動員しています。
会によると、この戦争展を支えてきたのは、「多くの実行委員の情熱と努力」「多くの市民からの戦争資料の寄贈」「多くの市民の参観を促す富士市の支援体制」「中学生広島市派遣事業など、市事業による若い世代への働きかけ」などが挙げられます。
戦後80年が経ち、戦争体験を直接語ることができる人が少なくなっている今、「戦争展」も転換の時期を迎え、新たな取組の模索が始まっています。
戦争に関する実物資料のデータ化
核兵器廃絶平和富士市民の会は、市民から寄贈された品や、会が収集した約2,000点に及ぶ戦争に関する実物資料を目録化しているほか、多くの人に活用してもらうため、データ化を進めています。
また、毎年開催する「平和のための富士戦争展」においてテーマを決め、展示しています。
【兵士に係る資料】
軍服、軍靴、背のう、奉公袋、飯盒、ゲートル、勲章、遺書、戦地からの手紙、ハガキ、慰問袋、日の丸の寄せ書き、千人針、出征風景写真、幟旗、軍隊手帳等、カルタ、メンコ、紙飛行機、双六、教科書、絵本、綴り方、新聞、週刊誌、月刊誌、ポスター、マスコミ関係
「平和講座」の15年の試行錯誤
戦争展に向けて作った展示物を継続して活用していくため、戦争展から独立した形で平和講座が2011年(平成)に始まりました。
富士の語りべの会が解散したことを受け、平和講座において、戦争体験の語りも引き継ぎました。
過去の戦争から得た教訓に学ぶことはもちろんのこと、平和と戦争の問題をより広い視野、視点で考えてもらい、「これからの平和をどのように創り上げていくか」「講師の拡大、若い人へどう発信していくか」「受講生同士のディスカッションをどう拡げていくか」といった試行錯誤をしながら取り組まれています。