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更新日:2026年8月22日
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目次
国指定史跡浅間古墳の発掘調査を始めます
富士市増川(須津地区)に所在する「浅間(せんげん)古墳」は、古墳時代前期(4世紀頃)に築造された、東海地方最大規模を誇る全長約90.8メートルの前方後方墳です。昭和32(1957)年に国の史跡に指定されて以来、地域の皆さまによって大切に守られてきました。
近年発生した台風による樹木の倒壊や大雨による石材の露出などの史跡の棄損が見られるほか、詳細な墳丘測量調査により、史跡指定地外にも古墳が広がる可能性が高くなってきました。
富士市教育委員会では、令和7年度に策定した『国指定史跡浅間古墳保存活用計画』に基づき、史跡の適切な保存管理と未来への活用のための基礎資料を得るべく、令和8年度から5か年計画での本格的な学術発掘調査を開始いたします。
なぜ今、発掘調査を行うのか
発掘調査全体計画
発掘調査の実施概要(令和8年度)
令和8年度調査の現地説明会を実施します!(事前申込制)
令和8年度発掘調査の中間報告
なぜ今、発掘調査を行うのか
これまで浅間古墳の発掘調査は実施されていませんでしたが、未来へ着実に遺していくために、発掘調査が必要となっています。
環境変化による危機への対応
平成23(2011)年の台風による墳丘上の樹木倒壊や、近年の集中豪雨等によって、古墳の斜面を覆っていた「葺石(ふきいし)」とみられる川原石が地表に露出する事案が発生しています。適切な保護・整備工事を行うための正確なデータ取得が急務です。
史跡範囲の適正化(追加指定への足がかり)
近年の高精度な測量図の分析から、現在の国指定史跡の範囲外にも、明らかに古墳の一部(墳丘盛土や周溝など)とみられる部分が確認されています。調査を通じて古墳の正確な「範囲」を確定させ、未指定エリアの公有化や追加指定など、適切な保護範囲を確定していきます。
発掘調査全体計画
発掘調査は、令和8年度から令和12年度までの5か年をかけて行い、令和13年度には総括報告書を作成する予定です。

| 令和8年度 | 令和9年度 | 令和10年度 | 令和11年度 | 令和12年度 | 令和13年度 | |
| 墳丘規模・範囲の確定 | トレンチ掘削 | トレンチ掘削 | トレンチ掘削 | トレンチ掘削 | トレンチ掘削 | |
| 墳丘遺存状態及び墳丘構築過程の確認 | トレンチ掘削 | トレンチ掘削 | トレンチ掘削 | トレンチ掘削 | トレンチ掘削 | |
| 周溝及び古墳造成範囲の確定 | トレンチ掘削 | トレンチ掘削 | トレンチ掘削 | トレンチ掘削 | トレンチ掘削 | |
| 埋葬施設の形状、遺存状況の確認 | トレンチ掘削 | トレンチ掘削 | ||||
| 活用施設ゾーンの遺構有無の確認 | トレンチ掘削 | |||||
| 報告・概要報告 | 概要報告 | 概要報告 | 概要報告 | 概要報告 | 総括報告 |
発掘調査の実施概要(令和8年度)
調査期間
令和8年7月下旬から令和8年9月上旬(予定)
令和8年度の主な調査個所・調査目的
(1)墳丘規模・範囲の確定
(2)墳丘遺存状態及び墳丘構築過程の確認
(3)周溝及び古墳造成範囲の確定
(4)活用施設ゾーンの遺構有無の確認
調査体制
富士市教育委員会の埋蔵文化財専門職員が現地調査を担当し、考古学・文化財保護の専門家で構成される「富士市史跡保存整備推進委員会浅間古墳発掘調査部会」の指導・助言のもとで実施します。
現地公開・説明会について
調査期間中はどなたでも見学いただけますが、駐車スペースには限りがありますのでなるべく公共交通機関をご利用いただきお越しください。
発掘調査開始記念イベント「スタートは市民のその手で」の実施について(無事終了しました)
令和8年度より開始される国指定史跡「浅間古墳」の5カ年にわたる本格的な発掘調査のスタートを記念し、行政と地域住民が一体となった市民協働事業として記念イベントを開催します。
浅間古墳は駿河湾からの視認性を強く意識して築造されている「海浜型前方後円(方)墳」の典型例として知られており、「海の日」を調査開始日として市民とともに調査を開始することで、今後の発掘や整備に向けての機運を醸成しましょう。
日時
令和8年(2026年)7月20日(月曜日・海の日/祝日)10時00分から12時00分(受付9時30分から)
場所
国指定史跡浅間古墳(富士市増川624-1ほか現地集合・現地解散)
対象
富士市民(小学生以下は保護者同伴)
開催のお知らせ
詳細はチラシをご覧ください。(PDF:335KB)(別ウィンドウで開きます)
当日の様子

令和8年度浅間古墳発掘調査現地説明会(事前申込制)
浅間古墳の概要と発掘調査成果について、速報を職員が現地で説明します。
熱中症対策及び駐車場管理のため、全4回(各回1時間)に分けて実施します。
時間枠ごとの事前申込制(各回先着100名)となりますので、下記URLのフォームよりお申し込みください。
(追記)C:13時00分~14時00分およびD:14時00分~15時00分の枠は定員にゆとりがありますので、事前申し込みのない当日参加も受け付けます。その際は公共交通機関をご利用いただくか、やむを得ず自家用車を使用する場合はJA須津・須津まちづくりセンター駐車場または東光寺駐車場をご利用ください。(下記参照)
現地説明会当日のお問い合わせ先:080-6792-0185
日時
令和8年(2026年)8月23日(日曜日)全4回(各回1時間、先着100名)
※受付は15分前から実施
- A:10時00分~11時00分
- B:11時00分~12時00分
- C:13時00分~14時00分
- D:14時00分~15時00分
申し込み
下記URLのフォームより、電子申請でお申し込みください(先着)
申込受付期間:令和8年8月3日(月曜日)から20日(木曜日)まで
- A:10時00分~11時00分(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
- B:11時00分~12時00分(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
- C:13時00分~14時00分(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
- D:14時00分~15時00分(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
場所
国指定史跡浅間古墳(富士市増川624-1ほか現地集合・現地解散)

- 現地説明会当日、岳南電車神谷駅を利用して浅間古墳にご来跡いただいた場合、岳南電車オリジナル「鉄カード」を1枚差し上げます。
現地説明会当日の駐車場

- 妙蓮寺駐車場(青色、事前申込者のみ)
- 福聚院駐車場(紫色、事前申込者のみ)
- JA須津・須津まちづくりセンター駐車場(緑色、当日参加者駐車可)
- 東光寺駐車場(黄色、当日参加者駐車可)
- 浅間古墳発掘調査団本部(救護所)(赤色、自転車・原付のみ駐輪可)
※施設利用者のご迷惑にならないようご利用ください。
見学にあたっての注意
- 駐車場には限りがあります。なるべく公共交通機関をご利用ください。車での来跡をご希望の方は必ずその旨と理由を申込時に申し出て下さい。理由等を考慮して駐車場を割り振り、メールにて連絡差し上げます。
- 現地説明会当日は酷暑が予想されます。暑熱対策グッズを持参し、こまめな水分補給を心がけるなど熱中症への対策をお願いします。
- 古墳の見学にあたっては階段や、やや急な斜面の上り下りが必要となります。肌の露出を抑えた動きやすい服装でご来跡ください。
- 小学生以下の方は保護者同伴でお申し込みください。
中止連絡
雨天中止の判断は当日朝6時30分頃までに富士市文化財課の公式Xにて発信します。
事前にフォローをお願いします。
富士市の文化財PRX(旧Twitter)(外部サイトへリンク)(別ウィンドウで開きます)
案内チラシ
当日資料
当日資料はこちらからダウンロードしてください(PDF:9,574KB)(別ウィンドウで開きます)
令和8年度発掘調査の中間報告~富士山火山噴出物による古墳の被覆などの重大成果~
富士市教育委員会では、国指定史跡「浅間古墳」の適切な保存管理と未来への保存・活用のための基礎資料取得を目的に、令和8年度より5か年計画での本格的な発掘調査に着手いたしました。
このたび、今年度の調査において、東日本最大級・東海地方最大級(全長約91メートル)の前方後方墳である本古墳の歴史的価値を一層高める3つの重要な調査成果(中間報告)が得られました。
令和8年度発掘調査の目的と概要
これまでの非破壊調査で得られた知見を実証・補完し、今後の適切な保存管理および未指定エリアの保護管理範囲の確定、史跡整備・活用へ向けた基礎データを取得することを目的としています。
| 調査期間 | 令和8年7月20日(月・祝)~令和8年9月11日(金曜日)(予定) |
| 調査主体・調査体制 | 富士市教育委員会(調査指導:富士市史跡保存整備推進委員会浅間古墳発掘調査部会) 筑波大学・明治大学・南山大学で考古学を専攻する大学院生・大学生総勢12名が調査に参加 |
| 調査目的・内容 | 墳丘規模・範囲、遺存状態及び墳丘構築過程の確定(トレンチ掘削調査) 周溝および古墳造成範囲の確定(未指定エリアの公有化・追加指定に向けた保護範囲の確定) 活用施設ゾーンの遺構有無の確認 |
| 調査面積(予定) | 約560平米 |

今回の発掘調査による主な成果(3つのポイント)
成果1:埋葬施設付近から採集された土器によって築造年代が「4世紀中頃(古墳時代前期後葉)」との可能性が高まった
内容:後方部墳頂平坦面(埋葬施設が存在すると推定される周辺エリア)から、かつて、表面を赤く塗った土器「高坏(たかつき)」が採取されており、その製作年代の分析から古墳時代前期後葉(4世紀中頃)の古墳である可能性が高まりました。
意義:これまで推測にとどまっていた浅間古墳の築造時期が、「4世紀中頃(古墳時代前期後葉)」である可能性が高まりました。スルガにおける大型前方後方墳の出現時期を明確にする極めて重要な成果です。


成果2:静岡県東部の同時期古墳で唯一「葺石(ふきいし)」の存在が確定
内容:静岡県東部(スルガ)の前期古墳(函南町・瓢箪山古墳、三島市・向山第16号墳、沼津市・高尾山古墳など)の中で、浅間古墳が唯一「葺石」を持つ古墳であり、「スルガで最古の葺石を持つ古墳」であることが確定しました。
現状と今後の展望:現在、掘削しているトレンチ調査では、基壇上面部分に崩落した大量の葺石を確認し、その最下部からは土台となる「基底石」とみられる石も検出されています。今後、崩落石を慎重に取り除いていくことで、築造当時の鮮やかな墳丘構造や外観が明らかになることが期待されます。

写真1くびれ部から前方部側面の崩落石の状況

写真2前方部側面の崩落石の状況
成果3:古墳築造後の姿をタイムカプセル化!富士山噴火によるスコリア被覆を確認
内容:古墳の「くびれ部」周辺において、富士山の側火山活動による火山噴出物「大淵スコリア」が大量に堆積している状況を確認しました。
意義:4世紀後半から7世紀に降灰したとされる大淵スコリアが、崩落した葺石の上を覆うことで、築造から最大250年が経過した古墳の崩落状態がタイムカプセルのように密閉(パック)されている可能性が高く、これは「大型古墳がどのように風化・崩落していったのか」という変遷プロセスを克明に解明できる、全国的にも極めて稀有な学術的成果です。今後、火山地質学・火山学の専門家と協同してスコリアの堆積時期の詳細な検討を進めていく予定です。

写真3くびれ部において火山噴出物に覆われた崩落石
発掘調査成果の現地説明会(一般向け)のご案内
今回発表いたしました調査成果を広く皆様にご覧いただくため、以下の通り現地説明会を開催いたします。
日時令和8年8月23日(日曜日)時間帯事前申込制