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更新日:2025年6月19日
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溶接・切断作業等による火災にご注意ください!
近年、解体工事や建設工事の現場や工場内における溶接・切断作業等を原因とした火災が多発しています。これらの作業では、作業中だけでなく、作業終了後に出火し、大規模火災へ発展するケースも少なくありません。火源が長時間かけて可燃物に着火し、帰宅後に火災が発生することも複数報告されています。
溶接・切断作業等における火災発生の事例
令和7年6月、東京都内にて、溶断作業中に発生した火花が、建物外壁に沿って立ち上がっている状態において使用されていたアスベストの飛散を防止するプラスチックシートに着火し、階をまたいで延焼する火災が発生しました。この火災は、火花を発する作業を行う場合の防火管理が徹底されていなかったことが原因であると考えられます。
富士市内においても、溶接や切断作業中に発生した火花が、近くに堆積していた埃等に着火し、延焼拡大する火災が数多く発生しております。
- 屋内作業場での着火
屋内で鉄骨の溶断作業中に発生した火花が周囲へ飛散し、床に放置されていた油分が染み込んだ布や紙へ着火し、作業場全体に燃え広がりました。 - 高所作業中に下階へ延焼
建物の屋上でベランダの鉄製物干台を溶断していた際、火花が下階の木屑の近くまで落下。作業員の撤収後にくすぶり続け、後になって激しく燃え広がりました。 - 倉庫内での火災
倉庫での溶接作業中、火花が周囲に積まれていた商品梱包用の段ボールに着火。従業員が帰宅した後、気付かないうちに燃焼が拡大し、大きな損失となりました。
火災を防ぐために~主な注意点~
作業前の確認事項
- 周囲の整理整頓、作業エリア内外から可燃物(紙、木片、布、梱包材など)を撤去してください。
- 近くで危険物や引火性物質が使われていないか必ず確認しましょう。
- スパッタシート(不燃シート)の設置を徹底し、火花が飛んでも安全な環境を作りましょう。
- 消火器・水バケツ・砂など、すぐに使える消火設備を身近に用意しましょう。
作業後の確認事項
- 作業終了時には複数人で現場を丁寧に見て回り、防火点検を実施しましょう。
- 異臭や焦げ臭い臭いがしないか、必ず「目」と「鼻」で確かめてください。
- 帰宅前の最終防火点検も忘れず、万が一にも火種や異常がないことをしっかり確認してください。
火災事故は「少しくらい大丈夫」「すぐ消えるだろう」といった油断から起こります。
溶接・溶断作業は小さな失火が大きな火災につながる危険を持っています。
一人ひとりの安全意識と確実な作業確認で、大切な現場と事業、そして周囲の安心を守りましょう。