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2022年01月07日掲載
富士市伝法にかつて存在した中原第4号墳の出土品が、「中原第4号墳出土遺物一括」として、令和3年12月24日、静岡県指定有形文化財に指定されました。
中原第4号墳は、広見公園の南西、伝法沢川の東岸で平成4年に発見され、発掘調査が行われた古墳です。調査により完全に掘り上げられ、現在は消滅しています。
中原第4号墳は、厩戸皇子(聖徳太子)が誕生したとされる6世紀後半につくられた古墳と考えられており、発見された時、墳丘はすでに削られていましたが、墳丘の周囲に掘られた円形の溝と横穴式石室が残っており、周溝の大きさから、墳丘の直径は約11メートルと推定されます。
埋葬施設である石室は破壊や盗掘の被害を受けず、つくられた時の姿を残しており、装飾品である玉類、大刀や鉄鏃などの武器や多くの土器、轡や鐙などの馬具、鍬先や鉄斧などの農工具、鍛冶具の鉄鉗や針などの生産用具など、種類も量も豊富な副葬品が出土しました。
埋葬された人物は、渡来人を含む土木開発や手工業の技術者集団を率いて古代富士地域を開発し、武人的な性格も有して、王権とも結びついた有力者と想定されています。
富士山かぐや姫ミュージアム(富士市立博物館)では、令和4年1月6日から、中原第4号墳出土品に係わる常設展示スペースを拡充し、通常は展示していない資料を期間限定で展示します。
埋蔵文化財ニュース2021 年12 月27 日号
(PDF 1056KB)
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