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更新日:2025年12月25日
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目次
経営力再構築伴走支援の支援事例(株式会社コーチョー)
富士市では、市内中小企業の自己変革力を高め、地域経済をリードする企業への成長を支援しています。
支援事例をご紹介します。
伴走支援説明資料(PDF:774KB)(別ウィンドウで開きます)
本事例のポイント
(支援期間:令和4年7月~令和6年2月)
「部署横断プロジェクトチームの対話で生まれた組織変革」
- 株式会社コーチョーは吸収体を軸に、女性用ナプキン、大人用おむつ、ペットシーツ、猫砂と、事業の選択・拡大・進化をして成長を遂げてきた。しかし、資材高騰によるコスト高など経営環境が急速に変化する中で、現状の作業に追われ、先を見越した課題設定や解決に取り組みにくく、社員ひとりひとりの生産性向上等に課題を抱えていた。
- 本支援では、経営陣だけではなく各部署の部門長や社員にインタビューを実施したことで、社内での認識の齟齬や、経営陣の意図が社員へ浸透しきっていないことが判明した。訪問支援の間には経営陣とのWebミーティングを実施し、支援の振り返りと今後の進め方についてコミュニケーションを図ることで、企業と支援チームとの信頼関係を築いた。また、次世代のミドルマネジメント候補社員で社内プロジェクトチームを組成し、自社の過去・現在・ありたい姿に対して、各部署の個別課題をチーム全体で深掘りした。
- 支援を通して、社員自らで課題を設定し、部署を超えて意見を伝えあい、会社の仕組みや管理手法を検討したことで課題設定力と課題解決力の向上に寄与した。また、経営陣からは「支援チームとの対話で、なんとなく悩みに感じていたことが具現化され、多くの気づきがあった。プロジェクトチームの活動を通して、社員に自信がついた。」との声があり、経営陣・社員共に意識と行動に変容が生まれた。
企業概要

| 事業者名 | 株式会社コーチョー |
|---|---|
| 所在地 | 〒419-0201 富士市厚原295 |
| 創業 | 昭和38年 |
| 業種 | 製造業 |
| 従業員数 | 158名 |
| 事業内容等 | ペット用トイレタリー製品(ペットシーツ、猫砂など)製造、販売 ・福祉用具販売、レンタル、高齢者向け住宅リフォーム |
| 電話 | 0545-71-2610 |
| ウェブサイト |
https://www.kohcho.co.jp/index.html |

企業外観

「紙のまち」富士市で半世紀以上の歴史と進化を続ける(創業初期の様子)


飼い主とペットの良い関係づくりに貢献する幅広い商品群(ペットシーツ、猫砂)

専門知識を持つスタッフが快適な在宅生活をお手伝い(福祉用具販売・レンタル)
支援の流れ
1.企業分析
- 企業理念や3~5年後のビジョンをヒアリング。
- 財務や組織体制の現状を第三者目線で分析。
- 各部署の部門長や社員などキープレイヤーに対して、自社の強み・弱み・機会・脅威等についてヒアリング。

2.優先して取り組む課題の整理
1.財務面の改善
- リアルタイムで見える化できる管理会計の仕組みづくりを目指し、コスト競争力の強化に繋げる。
- 売上だけでなく、利益も意識した数値管理を進める。
2.業務プロセスの改善
- 業務フローの見える化や共有化、情報の開示・伝達・共有を進める。
3.課題解決への取り組み
1.財務面の改善
- 次世代のミドルマネジメント候補社員で社内プロジェクトチームを組成。
- メンバーが課題に感じている「3か月先の売上・利益予測」について、各部署が予実管理できるような独自フォーマットを作成。
- 販売計画をもとに製造計画や仕入計画が迅速に更新され、在庫・欠品・資金の最適化を図る仕組みを構築。

2.業務プロセスの改善
- 業務の親和性が高いシルバーケア事業部と福祉事業部の業務フローを見える化。
- 2部署で情報共有するフォーマットと仕組みを作り、効率的かつ効果的な営業販売を図った。

伴走支援の効果
- 会社が目指す方向性を深く理解したうえで、プロジェクトメンバーが課題に感じている個別課題に取り組んだことで、社員ひとりひとりが自分事として経営について考えるきっかけになった。
- 組織が大きくなり、部署ごとの業務が増え、他部署との連携やコミュニケーションが少なくなっていたが、プロジェクトチームを組成したことで、自発的にメンバー同士で議論する機会が増加した。
- プロジェクトメンバーと支援チームだけではなく、経営陣がオブザーバーとして会議に出席し、アドバイス・意見・議論へ参加をしたことで、経営陣と次世代ミドルマネジメントの関係性が発展し、メンバーのモチベーションを上げる要因となった。


経営陣や社員の声
- 社内では共通言語で話せていると思っていたが、コミュニケーションが不足していることに気づいた。
- 支援チームとの対話で、なんとなく悩みに感じていたことが具現化された。
- プロジェクトチームの活動を通して、社員に自信がついた。
- 自分たちが社内部署や社員を伴走していきたい。
経営力再構築伴走支援事業とは
経営力再構築伴走支援の詳細については、こちらをご覧ください。