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更新日:2025年9月4日

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目次

 

経営力再構築伴走支援の支援事例(東洋レヂン株式会社)

富士市では、市内中小企業の自己変革力を高め、地域経済をリードする企業への成長を支援しています。

支援事例をご紹介します。

伴走支援説明資料(PDF:774KB)(別ウィンドウで開きます)

本事例のポイント

(支援期間:令和6年7月~令和7年3月)

幸せ視点の経営を目指す「やりがいを感じ、未来を創る企業へ」

  • 令和7年4月に社長交代という大きな転換点を迎えるにあたり、次期経営陣はベテラン社員が持つノウハウの継承や、交替番勤務と社内コミュニケーション両立の伸びしろを感じていた。また、幸せ視点の経営を大切にして、社員一人一人がやる気にみなぎり充実した日々を過ごすことで、お客様・社会への更なる貢献を考えていた。
  • 本支援では、経営陣だけでなく部門長へインタビューをするとともに、若手社員が参加する会議体の様子から会社の全体を把握することで、企業と支援チームとの信頼関係を築いた。また、会社の戦略を考え、今取り組む課題の優先順位をつけたことで、企業自身が納得ある課題設定を実施することができた。
  • 支援を通して、経営陣からは「潜在的な課題が明らかになり、【社内の常識・世間の非常識】に目を向けることができた。」などの気づきがあり、支援チームが第三者として支援することの意義を感じていた。

企業概要

事業者名 東洋レヂン株式会社
所在地 〒419-0201 富士市厚原2104-1
創業 昭和42年
業種 製造業
従業員数 80名
事業内容等 プラスチック原料加工や医療機器製造・販売
・痛みを緩和する自社ブランド「SOMANIKS」の立ち上げなど、品質と製品開発に強みがある。
・環境に優しい新素材CNF(セルロースナノファイバー)を活用した樹脂を開発するなど、SDGsに貢献する取組も多数あり。
電話 0545-30-8448
メール admin@resin.co.jp
ウェブサイト
  • 東洋レヂン株式会社
    東洋レヂン
    https://www.resin.co.jp/
  • 自社ブランド「SOMANIKS」(ソマニクス)
    ソマニクス
    https://somaniks.jp/index.html

 

外観
 企業外観

 ライン
着色や機能性付与等のカスタマイズ可能な製品開発

 3Dプリンタ
CNFの特性を最大限に活かした3Dプリンター材料

支援の流れ

1.企業分析

  • 企業理念や3~5年後のビジョンをヒアリング。
  • フレームワーク(PEST分析、3C分析、SWOT分析)を活用して、「自社の強み・弱み」、「他社との差別ポイント」について深堀し、明確化。
  • 財務や組織体制の現状を第三者目線で分析。
  • 複数部署の部門長など、キープレイヤーにヒアリング。
  • バランススコアカード(※)を活用して、財務・顧客・業務プロセス・学習と成長の4視点で、戦略や目標、KPI、課題を整理。
    SWOT ヒアリング

バランススコアカード

企業理念やビジョンに基づき、4つの視点(財務、顧客、内部プロセス、学習と成長)で戦略を策定し、自社で必要な行動指標や目標を定め、定量的に評価していく。
バランススコアカード

2.優先して取り組む課題の整理

1.財務分析資料の作成手順の確立

  • 月次でデータに基づいた意思決定ができるように、必要な財務資料を迅速に提供できる体制を整備する。

2.目標管理制度の構築

  • 社員一人一人がやる気にみなぎり充実した日々を過ごし、お客様・社会への更なる貢献に繋げるため、社員育成の体制や目標管理制度を確立する。

3.課題解決への取り組み

1.財務分析資料作成手順の確立

  • 経理担当や受発注担当者へ業務内容のヒアリング。
  • 現場社員と連携し、製品別の原価等の自動計算フォーマットを作成。
  • 製品別原価計算表を基に、自社の価値創造に繋がる施策を検討。

2.目標管理制度の構築

  • 必要なアクションプランを整理し、実行。
    ミッション・ビジョン・バリューの策定、共有
    職務記述書やスキルマップの作成、共有
    部門目標・個人目標管理シートの作成
  • 後継者を中心に、ミッション・ビジョンを策定
    「つくっているのは『笑顔の種』」
  • 部署横断プロジェクトチームとして立ち上げた「nakama活動」の場で、社員が困っていることに対して改善提案・実行・結果報告を実施。
    nakama会議

伴走支援の効果

1.財務分析資料作成手順の確立

月次でデータに基づく迅速な意思決定が可能になる体制を整備。
・「見える化」により、自社の価値創造のための戦略的な施策立案が可能となった。
・経営陣だけでなく社員も施策検討を体験したため、その後も社員から改善提案の意見が増え、モチベーションアップに繋がった。
・部署単位での数値目標(KPI、KGI)を設定し、具体的な行動に移せるようになった。
・複数部署にまたがる業務を整理し、効率的な業務フローを検討するリーダーが頭角したことで、社内の属人化業務が減少した。

分析

2.目標管理制度構築

経営ビジョンと連動した目標管理制度を確立する体制が整備された。
・社員一人一人が強みを活かして改善提案活動(5S、デジタル化、設備改善)を実施したため、PDCAサイクルをまわす体験を通して、社員のモチベーション向上とリーダー育成に寄与した。

目標管理

 

経営陣や社員の声

  • 潜在的な課題が明らかになり、【社内の常識・世間の非常識】に目を向けることができた。
  • 限られたリソースの中で取り組むべき優先事項を一緒に整理してもらえた。
  • 社内改革は取り組み始めが大変なので、そのフェーズで伴走してもらえて有難い。
  • 毎月の進捗報告だけではなく、会社がより良くなるための施策検討の必要性を実感した。
  • 慣習で続けている作業に今後のヒントがあり、改善余地がまだあると気づいた。
  • 第3者目線でアドバイスをもらうことで、自分たちが気づいていなかった自社の強みや新しいアイデア出しができた。

経営力再構築伴走支援事業とは

経営力再構築伴走支援の詳細については、こちらをご覧ください。

富士市経営力再構築伴走支援事業

 

 

お問い合わせ先

産業交流部産業支援課地域産業支援センター

中央図書館分館2階

電話番号:0545-52-6777

ファクス番号:0545-52-6788