かぐや姫にまつわる伝説と、多くの湧水スポットがある地域です。
富士市東部(吉永・原田・今泉地区)の根方街道沿いには、富士山や愛鷹山にしみこんだ地下水が湧き水として現れているポイントがたくさんあります。この豊富な湧水がある地域を総称して『泉の郷』と呼び、昔から、地域の人々の飲料水や生活用水、水田の灌漑用水、または産業(主に製紙業)などに使用され、大切に守られてきました。
また、この地域は「かぐや姫伝説」の発祥の地の一つとして伝えられてきたことから、竹取物語に関わる地名や史跡が存在し、歴史資源なども多く分布しています。
この地域にはウォーキングコースも設定されておりますので、湧水とかぐや姫の伝説にふれあう旅に出かけてみてはいかがですか。
根方街道から医王寺までの中央園路の両脇には、豊富な湧水の流れを堪能できる空間が広がっています。
【湧水公園】
自然石の護岸、水上デッキ、石畳舗装などで整備され、自然と緑と湧水が調和した公園です。子供が遊べる『ワクワクスクウェアー(通称:丸池)』では、今でも水に触れ合える場所として地域の方に愛されています。
【医王寺】
薬師堂に安置されている薬師如来像(市指定文化財)は目の病気にご利益(リヤク)があるといわれており、かつては医王寺の池の湧水で体をふいて身を清め、それからお百度をふんだと伝えられています。
また、墓地には山本勘助の供養塔があります。
日本最古の物語である「竹取物語」。
ものがたり発祥の地の一つとして伝えられている場所が竹採公園です。
よく知られているお話では、かぐや姫は月に帰っていきますが、富士市に伝えられている物語は、「かぐや姫は富士山の仙女(センニョ)で、最後は富士山に帰っていく」とされています。
竹採公園は、この物語をイメージした公園になっており、竹林には『竹採姫』と刻まれた古い石碑が存在しています。
竹採公園の周辺には、
『赫夜(カグヤ)姫』
『籠畑(カゴハタ)』:竹採の翁が篭(カゴ)を編んだ場所とされる
『見返し坂』:かぐや姫が富士山に昇ったとき別れを惜しんで何度も振り返ったとされる
などのかぐや姫にちなんだ地名がいくつか残されています。
※仙女:女の仙人。山姫
また、竹採公園を少し西へ向かいますと、滝川神社があります。ここは、かぐや姫の養父となった竹採翁(タケトリノオキナ)をまつることから『父宮』とも呼ばれています。
本尊の十一面千手観音坐像(市指定文化財)は、2月の滝川の観音さんまつりと9月の夜観音祭のみに公開される秘仏です。
妙善寺は、まちの駅にも登録されています。(※まちの駅については下記参照)
※本尊(ホンゾン):寺院などで、礼拝の対象として安置される、もっとも主要な仏像
一帯には湧水が多く、梅花藻(バイカモ)などの水草が見られます。六田川(ムッタガワ)の水源地の碑が池の中に立てられており、ここが六田川の起点であることを示しています。六田川は、江戸時代末期に西比奈村の名主・野村一郎が難工事を経て建設した川で、水源の乏しい西比奈の貴重な生活用水となりました。
また、園内には絶世の美女・照手姫(テルテヒメ)が、水鏡として使用したといわれる平石があります。この平石は『鑑石(カガミイシ)』と呼ばれ、「照手姫が、夫である常陸国城主・小栗判官(オグリハンガン)の帰りを待ちながら湧き水の中にある石に姿を映して身づくろいをした」という伝説があります。
かがみ石公園内の湧水を利用し、水汲み場を設置しました。
地下から汲み上げている水ではございませんので、使用については次のことに注意してください。
・周辺環境の影響を受けやすいためご注意ください
・雨天時は雨水等の混入が考えられます
・水取口周辺は、いつも清潔に保ちましょう
・飲用等の利用については、各自の責任により行ってください
永明寺内にはわさび田とツツジが美しく、湧き出る清水を利用した池泉回遊(チセンカイユウ)の庭園がすばらしい場所があります。(ただし、見学不可。)
また、永明寺の東側には鎮守堂として瀧不動があり、〝いぼとり不動″として知られる不動明王があります。竹樋を流れて、〝いぼとり不動″の頭に注がれている水を〝不動さんの水″と呼び、「いぼにつけるといぼがとれる」といわれています。
永明寺・瀧不動は昔より、「清らかな水に対する信仰」や「水に病気の回復を祈る信仰」があったことがうかがえます。
※池泉回遊式庭園:中心に池を設け,その周囲を巡りながら観賞する庭園形式。
永明寺から瀧不動、かがみ石公園、妙善寺までの道は、照手姫の散歩道であったことからこの名前がつきました。
現在は生活道路として使われていますが、この道路の周辺には湧水が豊富な場所が多く、言い伝えも数多く残されています。
『鎧ヶ渕』の名前の由来は、「かの源頼朝が富士川合戦の折、滝川の渕にあった大きな岩に鎧を掛けて身体を洗った」との言い伝えからとされています。
豊富な水量を活かして、親水エリアが整備されており、散策できる場所になっております。
6月になるとホタルも飛び交います。
豊富な湧水を利用した水路及び親水池が整備されています。
昔存在していた、搗き臼(ツキウス)や挽き臼(ヒキウス)を備えた水車小屋が再現されており、まちづくりのイベントの場や小中学校の学習の場として利用されています。
この辺りは、昔、『ツキヤ町』と呼ばれ、水車による精米業が盛んでした。
地形が傾斜していますので、水の勢いや水の落差を利用するのに適した土地だったといえます。
田宿川(タジュクガワ)は今泉地区の住宅地を縫うように流れ、湧水があちこちから流れ込んだり、しみ出したりすることで美しい流れとなっています。地域住民による河川の愛護活動によって、川底から生える水草がきれいに整えられており、それが水中で揺れ動く姿もとても美しいです。川沿いには遊歩道や親水場所も整備されているので、水にふれあいながら散策を楽しむことができます。
田宿川沿いにある法雲寺には、湧水をくめる場が整備されており、気軽に飲んだりくんだりすることができます。ぜひ、富士の湧水を味わってみてはいかがですか。
魅力ある湧水地を地区毎に『湧水調査カルテ』としてご紹介します。
富士市にはお出かけの際に休んだり、トイレに寄ったり、「道をたずねたい」 などの時に役立つ『まちの駅』があります。
散策途中、ほっとできる空間で、一息ついてみてはいかがですか。
泉の郷の南側を走る、富士のローカル線です。
レトロな車両に揺られて『泉の郷』まで来てみてはいかがですか。
滝川・妙善寺 300本
比奈・岳南忠霊廟(ガクナンチュウレイビョウ) 300本
お祭りの名前 | 開催場所 | 開催日(開催月) |
---|---|---|
滝川の観音さんまつり | 妙善寺観音堂 | 2月 |
田宿川たらい流し川まつり | 田宿川 | 7月最終日曜 |
夜観音祭 | 滝川観音 妙善寺 | 9月 |
姫名の里まつり | 竹採公園 | 9月 |
富士てがみまつり | 長学寺 | 11月23日 |
みどりの課(市庁舎6階南側)
電話: 0545-55-2793
ファクス:0545-53-2772
メールアドレス:midori@div.city.fuji.shizuoka.jp