2024年09月24日掲載
富士市が全国初導入したトイレトレーラーの運用状況等について紹介します。
令和6年9月20日からの大雨により、石川県では河川の氾濫や土砂崩れで被害が相次ぎ、断水が発生していることからトイレトレーラーの派遣を行いました。
石川県能登半島では、1月1日に発生した令和6年能登半島地震によりライフラインへの影響があり、最大で11万戸で断水が発生しました。
トイレの使用も困難な状況であり、富士市は珠洲市からの派遣要請により、1月26日から8月30日までの約7ヶ月間、珠洲市立若山小学校、旧正院保育所にトイレトレーラーを派遣し、施設関係者や避難所生活者、周辺住民の皆様に使用していただきました。
静岡市清水区では大雨による浸水被害のほか、土砂の流入による取水不全や水管橋の落橋により6万戸を超える大規模な断水がありました。
トイレの使用も困難な状況であり、富士市は静岡市からの派遣要請により、9月27日から10月27日までの約1ヶ月間、特別養護老人ホーム有度の里にトイレトレーラーを派遣し、施設関係者や周辺住民の皆様に使用していただきました。
長野市の被害は、長沼地区穂保での千曲川堤防決壊による浸水被害のほか、市内全体で1541haに及び、4,000棟を超える住家が被害を受ける大規模なものでした。そのような被害状況の中、長野県からの派遣要請により、大規模な決壊エリア内にボランティアの拠点として開設された赤沼区公会堂に設置しました。派遣期間は令和元年10月18日から12月16日までの約60日間でした。近隣の被災者はもとより、全国からボランティアに来た人たちにも利用していただくことができました。
君津市の被害は、強風による送電線鉄塔の倒壊、住家の損壊、ビニールハウスの倒壊、がけ崩れ、倒木など多岐に渡るものでした。
台風上陸直後には千葉県内ほぼ全域の約90万戸という「大規模停電」が発生し、中には1か月近く停電が続きました。君津市内でも2週間以上の長期停電が発生したことにより、「上下水道の機能停止」や「熱中症」など命に関わる問題が多数発生しました。そのような状況において、令和元年9月12日から9月27日までの約2週間富士市のトイレトレーラーを派遣し、自衛隊の風呂とともに被災者の生活を支えることができました。
平成30年7月11日午前8時に市長を初め大勢の職員に見送られ庁舎を出発しました。目的地までは約550キロメートルあり、出発から10時間かけて、倉敷市立第二福田小学校に到着しました。午後6時30分に到着後、設置、使用のための準備、使い方の説明をして、午後8時30分から使用を開始しました。到着後2時間で使用開始できる水洗トイレは他に無いのではないでしょうか。
避難所の利用者の方は「学校のトイレは使用できるが、体育館から校舎まで移動しなければならず不便だったが、体育館の目の前に設置してもらったおかげで大変助かった。」とおっしゃっていました。写真のように杖を付いたお年よりも手すりと杖の両方を使って上れる階段幅がありますので、安心してご利用いただきました。
また、トイレトレーラーの管理は避難所に派遣された岡山県や倉敷市の職員の方が担当しました。学校の浄化槽が使用できる状況でしたので、2~3日に1回写真のように汚物の排出作業を行いました。
避難所の物資は充実していましたが、今回ご提供いただいた支援物資は、需要が多いものばかりで大変喜ばれました。 富士市のトイレトレーラーが派遣される際に、このように支援物資を届けることができることは、とても誇らしいことです。また、これからトイレネットワークに加入する自治体にとっては大変心強い支援となります。
平成30年7月11日から50日間のトイレトレーラー派遣と企業様からの物資の支援に対し、平成31年1月18日に富士市長が倉敷市長の表敬訪問を受けました。
この度、大規模自然災害等の被災地域支援活動に対する環境大臣表彰を受賞しました。
これは、令和元年台風15号の千葉県君津市及び令和元年台風19号の長野県長野市へのトイレトレーラーの派遣に対して、環境大臣から表彰をいただいたものです。
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