富士市の市制記念日にあたる平成25年11月1日に、岩手県雫石町と友好都市提携を結びました。
富士市と雫石町との交流は、昭和46年7月30日に、雫石町上空で発生した全日空機と自衛隊機との衝突事故で、犠牲者のうち125人が富士市民だったことから始まりました。
事故後、全日空機が墜落した雫石町の現場には「慰霊の森」(現在は「森のしずく公園」)が整備され、三十三回忌に当たる平成15年までは毎年、慰霊祭が営まれました。現在も、7月30日には、慰霊碑の前で拝礼が行われています。
平成16年からは、この事故の教訓などを風化させることなく後世に伝え、両市町の子どもたちの友好を図るため、毎年、少年交流事業を行っています。お互いの市町を交互に訪問し、それぞれの自然や文化などにふれあう体験をしています。
近年では、物産関係など多方面にわたる分野で交流を進めるとともに、東日本大震災時の被災者支援においても協力関係を築いてきました。
平成25年5月、雫石町から正式な申し出があり、7月30日に、災害時相互応援協定を締結しました。
そして、11月1日、国内の市町村とは初めてとなる友好都市提携を結びました。
提携から10年の節目を迎えた令和5年度は、富士市役所において富士市長・雫石町長が対談を行い、友好都市間の絆を確認するとともに、今後の展望などについて意見交換を行いました。また、道の駅富士川楽座において、雫石町を紹介する写真パネル展及び物産展など、記念事業を実施しました。
雫石町は、岩手県の西部に位置し、東は滝沢村と盛岡市に連接し、西は奥羽山系の山々を境に秋田県の仙北市と接しています。その広がりはおよそ東西24キロメートル、南北40キロメートルで総面積609.01キロ平方メートルと広大であり、奥羽山系の山脈に囲まれた扇状の盆地になっています。
地勢は、秀峰岩手山をはじめ1,000メートル以上の山が連なり、これら山岳や高原が総面積の大部分を占めており、総面積の約80%が標高300メートル以上に達しています。
山麓部には広大な傾斜地が開かれ、天然林、牧野、田畑がのどかな田園風景をつくりだしています。
雄大な山岳、小岩井農場、御所湖、温泉、スキー場など、観光資源に恵まれ、宮沢賢治の数々の童話作品を生み出すきっかけとなった地として有名です。
豊かな自然と共生した快適な生活環境の確保を図りながら、農業・観光を中心とした魅力ある産業の創出と創造性豊かな人づくりと、町の位置づけの優位性を活かした交流・連携を進め、自立する持続可能な「次世代のまちづくり」を推進しています。
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