2016年04月28日掲載
蚊を媒介する感染症の対策についてお知らせします。
蚊が媒介する感染症の総称です。日本で発生、あるいは持ち込まれる可能性の高い疾患として、ウエストナイル熱、ジカウイルス感染症、チクングニア熱、デング熱、日本脳炎、マラリアがあげられます。
疾患名 (50音順) |
媒介蚊 (感染経路) |
発生地域 | 主な症状 | 備考 |
---|---|---|---|---|
ウエストナイル熱 | アカイエカ、チカイエカ、ヒトスジシマカ など (鳥→蚊→人) |
アフリカ、ヨーロッパ、中東、中央アジア、西アジア、アメリカ など | 発熱、頭痛、背部痛、筋肉痛、筋力低下、食欲不振、発疹 ※潜伏期間2~6日 |
国内での感染例は認められていないが、ヨーロッパやアメリカなど西半球に1990年代中頃から流行が発生。 |
ジカウイルス感染症 | ネッタイシマカ、ヒトスジシマカ など (人→蚊→人) |
中南米、カリブ海諸国、オセアニア太平洋諸国 など | 軽度の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、斑丘疹、結膜炎、疲労感、倦怠感 など ※潜伏期間2~12日 |
平成27年から中南米を中心に流行。国内での感染例は認められていない。ギラン・バレー症候群や小頭症との関連が疑われている。性行為による感染例あり。 |
チクングニア熱 | ネッタイシマカ、ヒトスジシマカ など (人など→蚊→人) |
アフリカ、南アジア、東南アジア など | 急性の発熱と関節痛、発疹 ※潜伏期間3~12日 |
国内での感染、流行はないが、海外で感染した輸入症例あり。 |
デング熱 | ネッタイシマカ、ヒトスジシマカ など (人→蚊→人) |
東南アジア、南アジア、中南米、カリブ海諸国 | 発熱で始まり、頭痛、眼窩痛、筋肉痛、関節痛 ※潜伏期間2~15日 |
平成26年に国内感染例発生。 非致死性の熱性疾患であるデング熱と、重症型のデング出血熱やデングショック症候群の2つの病態あり。 |
日本脳炎 | コガタアカイエカ (豚→蚊→人) |
日本、中国、東南アジア、南アジア | 発熱、頭痛、吐き気、嘔吐、めまい、意識障害 ※潜伏期間6~16日 |
感染しても発病するのは100~1,000人に1人程度であり、大多数は無症状に終わる。 |
マラリア | ハマダラカ (人→蚊→人) |
東南アジア、アフリカ、中南米 | 発熱、悪寒、倦怠感、頭痛、筋肉痛、関節痛 ※潜伏期間7~40日 |
ハマダラカの国内人口密集地域での生息はない。 マラリア原虫の種類によって分類があり、もっとも危険なものが熱帯熱マラリアで、治療が遅れると死に至ることがある。 |
蚊が感染症を媒介するため、「蚊を発生させない対策」「蚊に刺されない対策」を心がけましょう。
蚊は、小さな水たまりでも卵を産みます。卵は乾燥に強く、一度水がなくなっても再び水がたまるとふ化します。蚊の対策には、発生源をなくすことが大切です。幼虫(ボウフラ)が発生しにくい環境を作り、蚊の発生を抑えましょう。
<蚊の発生する場所の例>
植木鉢の皿
雨水マス
ビニールテントの溝
古タイヤ
ポリタンクの中 など
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