静岡県富士市

　静岡県では、東日本大震災・南海トラフの巨大地震・沿岸域中心の国土構想の転換・多自然共生地域への期待などの背景から、基本理念を『安全・安心で魅力ある“ふじのくに”の実現』とする「内陸のフロンティアを拓く取組」の全体構想を平成24年９月に策定しました。
　また、静岡県と県内市町が連携、協力してこの取組を推進するため、規制の特例措置や税制・財政・金融上の支援措置等の総合特区制度を活用（平成25年2月15日に総合特区に指定）しながら、南海トラフの巨大地震等の有事に備えた地域づくりモデルの形成を目指しています。
　平成30年4月には、取組における当初計画の目標は概ね達成したことから、新しい拠点を形成する段階から連携による都市圏の形成を目指す段階への展開を図ることとして、取組名称を「内陸のフロンティアを拓く取組」から「ふじのくにのフロンティアを拓く取組」に名称変更し、全体構想を改訂しています。

　富士市域におけるふじのくにフロンティア推進区域は、「新東名新富士インターチェンジ周辺物流拠点創出事業」、「田子の浦港周辺防災対策・にぎわい創出推進事業区域」、「江川地区豊かな暮らし空間創生住宅整備推進区域」の3事業です。
　「新東名新富士インターチェンジ周辺物流拠点創出事業」では、広域的な物流拠点となる流通業務地を整備するとともに、防災・減災につながる整備を市施行の土地区画整理事業で進めています。
　「田子の浦港周辺防災対策・にぎわい創出推進事業区域」では、ベイエリアの新たな賑わいの創出や静岡県第4次地震想定レベル２において死者ゼロを目指した対策を推進しています。
　「江川地区豊かな暮らし空間創生住宅整備推進区域」では、地域の活力となる若い世代の移住・定住の受け皿となる住宅地の確保を目的に、多様なライフスタイルに対応可能な住宅団地の整備や緊急避難場所の整備などが進められています。
　また、富士市では、「ふじのくにのフロンティアを拓く」取組を推進するため、富士市内陸のフロンティアを拓く総合特区推進協議会を平成26年5月に設置しました。